太いサウンドが空間を優しく埋める。Blueの簡易版Blue LEの魅力。
BLADEとは違ったアプローチで登場しているBlueはとても太くて暖かみのある音がします。
どちらもRob Papenのシンセサイザーです。
太くて暖かみがあり優しいサウンドはBLADEとは対照的な印象として私は捉えていますが、楽曲制作でもその個性を活かしてパッド系で活躍します。
紹介するのはBlueに【LE】がついたいわゆる簡易版ですが、上位版と何が違うのでしょうか。
その辺りをご紹介します。
BlueとLEの違いとは
まずBlueをご存じない方も販売代理店であるディリゲント社の公式ページにあるデモサウンドでその音に触れてみましょう。
とても暖かみのあるサウンドです。
私も色々なソフトシンセを使っていますが、シンセサイザーでこれだけ柔らかな音色が出せるものは多くはありません。
どちらかというと太くても鋭いエッジの立ったサウンドだったりするものなのです。
なので曲の背景にパッドとしていれたつもりがそちらが目立ってしまって思ったようにいかないなんてことも。
でもBlueから出される音は本当に柔らかくて曲の空間を埋めるのにも大活躍します。
そんなBlueですが上位版とLE版の違いは具体的にどこにあるのでしょう。
それをまとめてみました。
まずはプリセット数です。
Blue【2000以上】
LE【1,024】
1000種類の違いがあります。
次にエフェクターは同じく19種類を搭載。
アルペジエイター、エンベロープ操作、フィルターはLE版でも操作することが可能です。
アルゴリズムはオシレーターと呼ばれるシンセサイザーの音を出す元(いわゆる発振器)からどんな風に音を加工して出すかを決めるものです。
これはLE版には搭載されていません。
他にフェイズディストーションやウェイブシェイプといった波形を操作して音を細かにエディットするような機能は非搭載となっています。
モジュレーションマトリックスやマルチエンベロープも非搭載です。
要は元々の波形の音を特殊に加工するようなものが一切省かれているという形です。
基本的な音の減衰だったり、簡単なフィルターでの加工は出来ますが、もっと奥深いところはばっさりカットされています。
パターンを作成するステップシーケンスですが、一応LE版にもついています。
一応というのはモノラルシーケンスのみ使えるということで、こちらも上位版程込み入った音作りは出来ない仕様です。
ただ価格の面ではおおよそ5,000円前後と大幅に買いやすくなっています。
本家のBlue(現在は後継のBlue II)がおおよそ18,000円前後ということから考えるとかなりお得にゲットできます。
そこまで細かいエディットはしないけど、シンセサウンドで柔らか目の音が欲しいという方は手に取ってみても良いと思います!
シンセサイザーでは音のアタックや太さが強調されますが、優しいサウンドというのはなかなかお目にかかれませんので、個人的にお勧めのソフトです。
Blue LEの購入
Rob Papen Blue LEの購入はこちらから